機械翻訳ポストエディットって凄い!コストダウンできるのか?

機械翻訳ポストエディット 英日翻訳・ポストエディット

機械翻訳ポストエディットを知っていますか? 
機械翻訳ポストエディットは、機械翻訳やAI翻訳の不自然な結果を分かりやすく正しい日本語に手作業で修正する作業です。

機械翻訳の歴史は古く、着想は17世紀に既にあったと言われています。
が、商品として世の中に登場してきたのは半世紀前のルールベース機械翻訳(rule-based machine translation:RBMT)。

その後、1980年代の「統計的機械翻訳」(statistical machine translation:SMT)、2015年以降のニューラル機械翻訳(neural machine translation:NMT)と発展していきました。
ニューラル機械翻訳は、最近のGoogle翻訳を始め、多くの翻訳エンジンに使用されていて、日常にかなり浸透しています。

機械翻訳君

ところが、最初の頃に比べたら翻訳精度はかなり向上しましたが、原文に左右されたり、微妙なニュアンスが反映されなかったり、訳し間違いがあったりしてすべての問題が解消されたわけではありません。

そんなときに登場したのが、「機械翻訳ポストエディット」。
人間が機械翻訳の欠点を補うことで、翻訳文の品質を向上させます。

実際に、パブリックドメインの文章をGoogle翻訳で訳してみましょう。

Title: The Gathering of Brother Hilarius
Author: Michael Fairless

HILARIUS stood at the Monastery gate, looking away down the smooth, well-kept road to the highway beyond.It lay quiet and serene in the June sunshine, the white way to the outer world,

<The Gathering of Brother Hilariusから抜粋>

ヒラルスは修道院の門に立ち、手入れの行き届いた滑らかな道路から向こうの高速道路を見下ろしました。6月の日差しの中で静かで穏やかな外界への白い道でした。

上記がGoogle翻訳の結果です。ポストエディットをすると、以下のようになります。

ヒラリウスは修道院の門に立ち、高速道路に続く手入れの行き届いた滑らかな道路を見下ろしました。6月の日差しの中で、静かで穏やかな外界へつながる白い道でした。

カタカナや意味がおかしいところは、誤訳の可能性があるので、必ず原文をチェックし修正します。
慣れるまでは時間が意外にかかりますが、コツをつかめば早くなっていきます。

原文次第で工数が上下します。
構文が複雑だったり内容が難しかったりすると、それだけポストエディターに負荷がかかります。


こんな機械翻訳ポストエディトですが、どこまでコストダウンできるでしょうか?
また、どうやって導入するのでしょうか?

機械翻訳ポストエディットとは?

繰り返しますが、ポストエディットとは、機械翻訳やAI翻訳した訳文を、人間がチェックし、不自然な日本語や誤訳、場合によっては訳抜けなどを修正する作業です。
機械翻訳とポストエディットがコラボすることで、機械翻訳のデメリットを補って、スピードアップとコストダウンを実現します。

しかし、ポストエディットの作業内容もピンキリで、たとえば原文を一字一句チェックし、誤訳や訳抜けを修正するとなると、膨大な作業工数が生まれます。

普通に、翻訳家に依頼するのと変わらないじゃ?

という本末転倒状態に陥ります。

このためポストエディットは、従来の翻訳にとって代わるものにはなりません。

ケースバイケースで、依頼先を変える必要があるのです。求める品質や予算、納期などによって、プロの翻訳家またはポストエディター(ポストエディットの編集者)に仕事を振り分けます。

機械翻訳ポストエディットのメリット・デメリットは?

メリット・デメリット

機械翻訳ポストエディットには、当然メリット・デメリットあります。
それぞれ見ていきましょう。

メリット

  • 時間が短縮できる。
  • 大きくコストダウンできる可能性がある。
  • 読みやすい訳文になる。

ポストエディットのメリットは、上記の3つです。
人が行う編集内容によりますが、多くの場合は半分以上の作業を機械やAIがやってくれるので、短納期に対応できて、料金がかなり安くなります。

また、訳文が読みやすくなります。
翻訳は一般的に、正確性が要求されたり、Tradosという翻訳支援ツール(翻訳メモリ)を利用します。
たとえば英日翻訳や日英翻訳の場合、できるだけ一対一になるように英語と日本語を訳す傾向があるため、非常に読みにくい訳文になる恐れがあります。

しかし、機械翻訳+ポストエディットは、思い切った意訳ができるので、訳文の品質が上がります。

デメリット

  • 契約書や専門文書など内容に正確性を求める場合は、逆に料金が高くなる。
  • 翻訳証明書が発行できない。
  • 英文を一字一句チェックできないので、誤訳や訳抜けが発生することがある。

簡単にいうと、正確性を求める文書の場合は、機械翻訳+ポストエディットは向きません。当然、外国の公的機関などに提出する翻訳証明書は発行できません。

また、文芸作品のように微妙なニュアンスの文章も、機械翻訳の精度が格段に落ちるので厳しいです。

もちろん英文を1ワードずつチェックすれば、精度が上がりますが、そこまでやるならば、通常の翻訳作業と大して変わりません。
機械翻訳で大意をつかんで、一文ずつ翻訳家が訳すようなものです。

だったら、機械翻訳は止めておきましょうとなりますね。

このため、ポストエディットは極端に高い精度を求める場合はおすすめできません。が、多少原文と違っていても、意味の通って読みやすい訳文を求める場合は、やってみる価値はあると思います。
上手くいれば納期も料金も3分の1ぐらいになるでしょう。

機械翻訳ポストエディットの料金(単価)相場は?

ポストエディット相場

機械翻訳ポストエディットの料金相場は、どれくらいでしょうか?

分かりませんでした。
ポストエディットサービスを行っている翻訳会社が少ないせいもありますが、価格表や参考単価などを明記しているところはありませんでした。

お客様の求める品質や目的、原文と機械翻訳ツールとの相性などによって、作業内容が変わってくるからでしょう。作業工数も全然違ってくるはずです。

実際、お客様からヒアリングした要望を基に見積りを作成しているようです。

では、このとき機械翻訳+ポストエディットの見積りがあまりにも高い場合は、どうなるでしょうか?

当然、通常の翻訳を提案されるはずです。
「同じぐらいの料金だったら、プロ翻訳家に普通に訳してもらった方がお得ですよ」のような感じです。

プロの翻訳家

ちなみに、ポストエディットはこれからのサービスですが、快く思っていない翻訳家が多いのに、翻訳家が兼任している場合も少なくありません。
仕事だからやるだろうけど、お金を払う側からしてみれば嫌々作業されなくないじゃないですか?

今後、ポストエディットのシェアが増えていけば、専門のポストエディッターを採用する翻訳会社も出てくるため、品質も良くなっていくでしょうが、もっと先になりそうですね。

機械翻訳ポストエディットは、どこに頼むのか?

ポストエディットの依頼先

機械翻訳ポストエディットは、どこに頼めば良いでしょうか?

最近、少しずつポストエディットをやってくれる翻訳会社が増えてきています。
お客様からのニーズを反映しているのだと思います。

たとえば

Google翻訳の無料サービスを使って翻訳した結果を、分かりやすい訳文に変えてくれませんか?

と、逆提案する人も少なくないはずです。
ちょっと考えれば、誰でも思いつきますよね。

しかし現状、積極的でない翻訳会社がまだまだ多いです。機械翻訳+ポストエディットが浸透してくれば、確実に翻訳市場が小さくなりますし、あまりお金になりません。

翻訳者がポストエディッターを兼任している場合は、ちょっと厄介です。
そもそも翻訳家とポストエディッターの適正が違います。それだけでなく、翻訳家も自分たちの仕事が奪わる作業はやりたくないでしょう。

このため、ポストエディットサービスをやっていても、力は入れていないはずです。

それでも良いという方は、「翻訳会社 ポストエディット」でGoogleで検索してください。
対応している翻訳会社が表示されるはずです。

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